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【わたしの仕事と日常 #02】パーム油の搾油廃液からバイオメタンをつくる(日常編)

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目次

日揮ホールディングス(以下、日揮HD)では、サステナビリティ関連の新事業の創出を担うため、2019年10月にサステナビリティ協創部(現サステナビリティ協創オフィス:SCO)を立ち上げました。今回の記事では、サステナビリティ関連の新規事業の創出に向けて奮闘する11年目社員に、学生時代に力を入れていたことや入社後に経験した業務、休日の過ごし方などについて話を聞きました。(インタビュアー:サステナビリティハブ編集部)。

 SCOでの新規事業開発の業務内容や、仕事のやりがいを感じる瞬間などについて聞いたインタビュー前半は、こちらの記事をご覧ください。 


学生時代・入社の経緯

――松尾さんは学生時代にどのようなことに力を入れていましたか? 

学生時代はサッカーに明け暮れていました。10歳の時に父親の仕事の都合で渡米し、大学を卒業するまでの約12年間をアメリカで過ごしました。同じ時期に日本から来た帰国子女仲間があっという間に現地に馴染んでいる様子を横目に、私は引きこもりがちで、なかなか馴染めませんでした。当時は父親に「いつ日本に帰るの?」と頻繁に聞いていたことを覚えています。

ですが本格的にサッカーを始めたことをきっかけに、仲間と共通の目標に向かって一丸となって取り組む喜びを知り、現地での生活にも溶け込めるようになりました。そうした意味でも、サッカーに取り組んできたことは自分にとってとても良い経験でした。 

大学では化学工学を専攻し、プラントの設計方法を体系的に学びました。当時アメリカで一番給料が高いのはケミカルエンジニアで、初任給で1,000万円が相場だと聞いていました。それが化学工学を専攻したきっかけですが、結局日本で就職してしまいました。 


――日揮HDに入社した理由や、決め手を教えてください。

海外での生活が長かったため、英語力を活かしつつ、大学での専門分野だった化学工学を活かせる就職先を考えた結果、エンジニアリング会社が自ずと候補にあがりました。エンジニアリング3社のなかでもNo.1の会社に入りたかったので、日揮が第一志望でした。当時の株価が非常に高かったことから、日揮に入れば将来安泰だと思っていましたが、入社直後の9月、原油価格下落により株価も急落しました(笑)。  

入社後の業務 

――入社後はどのような業務を経験してきましたか。

入社後はプラントの生産プロセスを設計するプロセスエンジニアリング部に配属され、主にLNG関連プラントのFS*1/FEED*2/EPC*3業務に従事してきました。 

*1 FS(フィジビリティスタディ):顧客の投資決定に不可欠な採算性を確認するための役務
*2 FEED(Front End Engineering and Design):FSで決定された事業設備計画(プラントのキャパシティ、装置校正など)に沿って遂行されるプラントの基本設計役務。 
*3 EPC(Engineering、Procurement、Construction):設計・調達・建設 

プロセスエンジニアの仕事と、今いるサステナビリティ協創オフィス(以下、SCO)での仕事は、「白紙の状態から、自由に設計していく」という点でとてもよく似ています。SCOの仕事は、「事業」に関して全く白紙の状態から自由にデッサンするという領域ですが、プロセスエンジニアリングは「プラント」において、お客様が提示するいくつかの条件を踏まえたうえで、白紙の状態から自由に設計するという領域といえば分かりやすいかもしれません。 


また有難いことに、上司や先輩方から「松尾は新たな取り組みに強い」という評価をいただき、プロセスエンジニアリングの仕事と兼務で、新規ビジネス開発に取り組むことになりました。入社3年目の段階で、実践で新規事業開発のイロハを学ぶことができたのは、非常に良い経験でした。


――これまでの業務において、特に印象に残っていることや、ターニングポイントとなったエピソードがあれば、教えてください。

2つの悔しい経験を経て、中小企業診断士を目指すきっかけを得たことがターニングポイントになりました。ひとつは、入社5年目の時に担当していた新規ビジネス案件でのこと。アライアンスを組んでいたオランダのベンチャー企業の社長は、技術者でありながらビジネスにも詳しく、財務・法務・経営戦略についても当然のように自分の考えを述べることができるのに対し、私はビジネスマンとして同じ土台に立っておらず、議論がかみ合わなかったのです。「こんなことも分からないのか?」と呆れられ、もどかしい思いをしました。もうひとつは、このことを当時の経営企画室長だった、仲の良い会社の先輩に相談したところ、「エンジニアだからといって、事業計画書を書けないようではダメだよ」とダメ出しされたことです。 

あまりの悔しさに打ちひしがれていた時、ネットサーフィンで「中小企業診断士」という資格があることを知りました。財務・法務など、ベンチャー社長との議論や新規ビジネスに役立つ知識が得られることを知り、受験を決意しました。かなり高額なこともあり、シラフでは振り込めず、酔った勢いで予備校に申し込んだことを覚えています。実際に勉強を始めてみると点と点がどんどん繋がっていく感覚があり、一気に視野が広がって、仕事に対する取り組み方も変わってきました。 

客観的に経営を見る武器を得たことで、社内だけでなくパートナー企業に対しても、目の前のベネフィットだけでなく、経営戦略を踏まえてロジカルに伝えられるようになったのが一番大きな変化でした。相手に対する説得力が増しただけでなく、自分自身も自信を持って発言できるようになりましたね。 

診断士コミュニティを通して全ての業界の人たちと繋がりができたことで、プラント業界以外の視点を持つようになると同意に自社の強みにも気づくことが出来ました。診断士資格はビジネスの総合格闘技ともいえる事業開発において、私自身のビジネススキルを各段に向上させてくれたと感じています。皆さんに幅広くお勧めしたい資格です。 

プライベートの過ごし方と今後の目標

――ワークライフバランスはとれていると感じますか?仕事との両立において、特に意識していることがあれば教えてください。

正直なところ、あまりワークライフバランスという意識はなく、“ワークインライフ”のイメージですが、家族四人で幸せな生活が出来ていると感じています。2歳と0歳の育児はなかなか大変で、同時に泣き出した時などには一杯一杯になってしまいますね。ストレスを感じることも少なくありませんが、「無の心になるといいよ」という妻のアドバイスに従い、やりすごす術を身に着けようとしています(笑)。子育てを無事に終えたすべてのお父さん・お母さんを尊敬しています。 


――プライベートの時間はどのように過ごしていますか。最近の関心ごとや、趣味などがあれば教えてください。

入社してから日揮サッカー部に所属していましたが、2018年のワールドカップイヤーにサッカー部の全イベントに参加して膝を壊してしまい、それ以来サッカーからは遠ざかっています。その翌年は中小企業診断士の試験勉強にプライベートの時間をすべて注ぎ込みました。今は、可処分時間があればサブスク系の動画に入り浸っています。コロナ禍のステイホーム期間に夫婦で韓国ドラマの魅力にどっぷりハマり、今でもよく観ています。 

ゲームも好きなので、特にファイナルファンタジーとドラゴンクエストは、新しいナンバリング作が出た際には必ずすべてクリアできる程度の余裕をもって生活したいと思っています。子どもがある程度大きくなったら、家族で世界遺産を見て回ったり、豪華客船で旅をしたりもしてみたいですね。 

最近は、私がキッチンに立つと、料理に興味を持ち始めた2歳の娘が「わたしもわたしも~」と必ずついてくるので、一緒に料理をすることも増えてきました。(写真はパウンドケーキ作りの様子)


――最後に、今後SCOで挑戦したいことや実現したいことを教えてください。

短期的には、現在取り組んでいる案件の事業化および早期黒字化を達成したいです。そして将来的には、現在の業務で得た知見を活かし、カーボンクレジット関連の事業開発にチャレンジしてみたいと考えています。  

まとめ

今回の記事では、サステナビリティ関連の新規事業の創出に向けて奮闘する社員に、学生時代に力を入れていたことや入社後の業務や転機となった出来事、育児や趣味などプライベートの過ごし方について話を聞きました。 

SCOでの新規事業開発の業務内容や、仕事のやりがいを感じる瞬間などについて聞いたインタビュー前半は、こちらの記事をご覧ください。 


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サステナビリティハブ編集部
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